- 瀬戸内市立美術館アート&コンサート -
2014年5月25日、瀬戸内市立美術館にて「現代芸術」と「現代音楽」の4人が融合し、「美術と音楽の域を完全に凌駕した全く新しい空間」を見る者・聴く者の心の底へと届けます。
山口敏郎展 アート&コンサート イベント終了
瀬戸内市立美術館にて、2014年5月25日に行われた山口敏郎展企画「アート&コンサートイベント」は、大盛況を持って終わる事ができました。お忙しい中ご来場頂きまして本当にありがとうございます。
現代美術と現代音楽の共同作品は珍しい事ではないですが、今回のように美術家の方がステージや演奏者に対しても演出してくださる事は大変貴重な体験で、私自身、何かしらの新境地を見いだせたように感じました。
演奏会を企画してくださった美術館の関係者の方々、記憶に残る演出をしてくださった山口敏郎さん、急な演奏依頼を引き受け素晴らしい演奏をしてくださった岩崎宇紀さん、小野村友恵さん、オリジナルティー溢れる魅力的な舞をしてくださった高須悠嵩さん、そして演奏会へ足を運んでくださった方々、誠にありがとうございました。
薮田翔一
山口敏郎展 アート&コンサート
日程
2014年5月25日(日) [山口敏郎展最終日]
場所
瀬戸内市立美術館
(岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓4911)
出演者
山口敏郎(現代芸術)
薮田翔一(作曲)
岩崎宇紀(ピアノ)
小野村友恵(ヴァイオリン)
高須悠嵩(舞踊家)
イベント概要
瀬戸内市立美術館で行われている「山口敏郎展」最終日に、薮田翔一作曲作品と山口敏郎のアート作品が融合し、実力派演奏家、岩崎宇紀、小野村の両氏によって演奏によって魂が吹き込まれます。
また、急遽、舞踊家の高須悠嵩による「コンテンポラリーダンス(心の躍動を原動力に、身体の動きによって情景、感情、意志などを表現する芸術)」が、ヴァイオリン演奏前に公開される事が決定しました。
演奏場所 | 時間 | 概要 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
美術館4階展示室 | 12:00~12:15 | 舞踊(高須悠嵩) | 要観覧料 | |
ヴァイオリン(小野村友恵) | : 1曲 | |||
美術館4階展示室 | 13:00~13:15 | 舞踊(高須悠嵩) | 要観覧料 | |
ヴァイオリン(小野村友恵) | : 1曲 | |||
公民館2階講座室 | 14:00~14:40 | ヴァイオリン(小野村友恵) | : 4曲 | 無料 |
ピアノ(岩崎宇紀) |
注意事項
※「ご予約・お申込み」は不要ですが、会場にて座席の用意が十分でない場合も考えられますので予めご了承ください。
※ コンサート当日は美術館の通常営業時とは異なり、駐車場等においても込み合う事も予想されますので、お時間にも余裕を持ってお越し頂ければと思います。
高須悠嵩(たかす はるたか)
禅僧、ダンサー。十代よりストリートダンスにふれ、就実大学身体表現ゼミナールにて創作をはじめる。南禅寺専門道場にて清光軒老大師に従事。現在は就実大学大学院に在籍。
- ART.M富山県知事賞受賞
- 座・高円寺ダンスアワード受賞
- 韓国国立芸術大学K-ARTS フェスティバル招聘作品推挙
- 岡山県芸術文化賞準グランプリ受賞
- 富山県高岡市「進化する森」ゲスト出演
- 山海塾舞踏手石井則仁 主催NOVAvol.3出演
- 福岡ダンスフリンジフェスティバルvol.7出演
- Breath息吹(尺八、ディジュリドゥ、ヒューマンビートボックスによるオーストラリアンバンド)ジャパンツアー神戸旧グッゲンハイム邸ゲスト出演
- 「この空間は現実世界ですか?」 -
芸術・音楽の世界からやってきた4人が作り上げる「感覚への創造」は、「無」から生み出される「光と音楽の世界」へと人々を誘い込み、「ここは本当に現実世界なのか?」と言う問いかけを各々に与えます。
人は、「闇」と言う圧倒的な力を前にして“恐怖心”と“不安感”をかきたてられ、「自分が余りにも無力な存在である」と言う事を知る一方で、自らの五感を研ぎ澄ます事により、目は「闇の中にある小さな光」を探し始めます。
そして、「見つけた光」が如何に小さなものであったとしても、その光を拡大解釈し、そこに“温もり”と“安心感”と言う意味を持たせ、自分自身を鼓舞しようとします。
これは、人が「恐怖に打ち勝つ術」として生まれ持って身に付けている、言わば「生きるための行動である」と言えるでしょう。
しかし、もし、その「五感を最大限に研ぎ澄ませた状況」において、会場を包み込むように流れる音源が闇の世界に膨大な広さを与え、追い求める2つの光源からピアノ・ヴァイオリンによる演奏が聴こえてきたならば、人は次のように感じるでしょう。
「この空間は現実世界ですか?」
コンサート会場は暗闇・光の先には演奏者
音楽を聴いていて、気が付けば目を閉じてしまった事は有りませんか?
それは、「目から得られる情報」を敢えて遮断する事によって、「耳から入ってくる情報」に集中し、楽曲が生み出すより深い世界へと自分自身を入り込まそうとして、「人間が無意識の間にとってしまう行動」です。
もし、そうした経験をお持ちの方がいらっしゃったならば、今回のコンサートは新たな発見の場となるでしょう。
それは、4人が作り出す世界が、「人間が持つ“意識”の拡散と集中」を巧みに利用し、通常であれば目を閉じなければ見えない「楽曲が作り出しす幻想の世界」を、現実世界に作り上げているためです。
耳から得られる情報は“真”、そして、耳から得た情報により頭の中で作り上げられる世界が“偽”だと仮定するならば、目の前に浮かぶ光景は果たして“真”なのか?
「人の五感に入り込むよう計算された世界」を体験した時、そこは「現実の世界なのか?」それとも「仮想現実(バーチャルリアリティ)の世界なのか?」、演奏後にその答えをあなたの五感が探し始める事になります。